実践ソフトウェアエンジニアリングと他体系の更新状況、体系の受け取り方

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実践ソフトウェアエンジニアリング(第9版)については、日々状況が気になってSNSをついつい検索してしまいがちです。今のところはポジティブな感想をいただいており、ほっと胸をなでおろししております。誤植についてもいくつか情報をお寄せいただいておりますが、こちらは今後の重版時に修正が可能かもしれませんので、見つけた方はぜひ情報をお寄せいただければと思います。

さて、これまで小生は本書について記事を公開していきましたが、昨年から今年そして来年と他の体系についても最新版がリリースされており、それぞれ大きな変化がありました。これまでの主だった体系の公開時期を示します。(スライドから引用します)

小生が個人的にソフトウェア開発三大BOKと読んでいるPMBOK、SWEBOK、SQuBOKの更新状況を図にしたものです。

いかがでしょうか、2020年~が当たり年であることがわかると思います。2020年々末にSQuBOKのV3がリリースされ、2020年に入って業界をざわつかせたPMBOK7thがリリースされました。そしてまもなくSWEBOK V4 が公開される予定(?)です。本書を含めたこれだけの体系が一斉に更新されているということは、数年に一度の大きな大変革が起きていることの査証と考えます。つまり何が言いたいかというと、実践ソフトウェアエンジニアリングだけでなく、この3大BOKも読み込む必要があるということです。読者におかれましては、大変革の時期であることを認識し、積極的な勉強と実践に取り組んでいただければと思いますし、小生自身もそうしたいと強く考えます。そうでないと次の10年を生き抜くなど到底無理なことでありましょう。

さて、少し話は変わりますが、小生は「体系は一般化された技術のベースライン」と考えています。つまり、これらの体系を読み込み身につけた段階で技術者や企業としては技術的ベースラインに達した程度でしかありません。紹介したこれらを読んで「進んでいる」という感想を持つという場合、すでに何周遅れかわからないほど遅れているということになります。ただし、遅れていることを認識しているできることはいいことで、その事に早く気がつけば気がつくほど、ベースラインをキャッチアップできるタイミングは(努力すれば)早まります。読者の皆さんも憧れるGAFAやそれに続くSAPやMicrosoftといった企業においてはこのベースラインはすでに当然のベースラインであって、その先で技術競争を行っていると考えるのが良いと思います。なにせ、体系にトピックとして採用されるのは十分に世間に認められた技術だからです。先行技術先進技術は乗っていません。体系に乗るまでに5年以上はかかるであろうからです。ET2021での講演で金子さんが主張されてましたが「体系のその先で戦わない限り技術的競争力や優位性などない」ということだろうと思います。

とはいうものの、そうはいってもいきなり体系のその先に行くことは難しいですし、体系を足腰としてしっかり鍛えないと当然走るなんで難しいことです。それに企業であれば全体でベースラインを満たし、走れる状況になればよいのです。

イチ技術者としては、実践ソフトウェアエンジニアリングや各種BOKを読み実践するという態度を大切にしながら、毎日を技術者として生きるということが大切なんだろうと思います。すぐに結果には結びつかないかもしれないけれど、努力し続ける、鍛錬し続けるということはきっと身を助け、所属も助け、家族も助け、世の中も助けてくれると信じます。

最後は少し熱くなってしまいましたが、要するに、工学や体系において大変革な年であるということは強く認識しておく必要があります。
その意識で実践ソフトウェアエンジニアリング(第9版)を読んでいただけると、大きな知識的効果をもたらしてくれることでしょう。

※本記事は実践ソフトウェアエンジニアリング第9版アドベントカレンダーのにも登録しています。他の記事もあわせて読まれると、本書や翻訳プロジェクトについての理解が深まるので、ぜひご参照ください。

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