国内で実用化されているテスト要求分析技法

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「マインドマップから始めるソフトウェアテストAdvent Calendar 2015」 の11日目です。

ソフトウェアテストに関する書籍「マインドマップから始めるソフトウェアテスト(2007年発行)」をテーマにしたカレンダーです。発行された2007本書ですが,当日のいろいろを振り返りつつ、ポイント紹介や補足をしていきます。・一人企画なので無理せずゆるくやります・仕事の関係で記事の公開が前後することがあります・今後読書したい方や勉強会したい方を意識して書くようにします

前回の記事にて,今では実用化されている仕様分析の手法が登場していることを言及しました。今回はそれらについて簡単に紹介したいと思います。

※ご注意:本Advent Calendar はあくまで池田の個人企画です。

■IPA発行物におけるテスト要求分析手法

突然テスト要求分析手法という言葉が出てきました,この時点では仕様分析手法と読み替えてください。

先の記事にもあるとおり,2007年当時は仕様分析設計手法は一部のテストのエキスパート以外にはあまり知られていませんでしたが,現在はIPA発行の「高信頼化ソフトウェアのための開発手法ガイドブック-予防と検証の事例を中心に」に掲載されているような以下のような手法があります。

手法名 表現方法 特徴 プロセス
NGT ツリー テスト全体をテスト観点で網羅 VSTeP
FV表 表形式 目的機能の切り口でV&Vを網羅 HAYST法
ゆもつよメソッド 表形式 機能×テストタイプで網羅をチェック ゆも豆
Tiramis ツリー(MM) テストカテゴリ分析を実施。機能はMM。
TAME ツリー(MM) テスト設計施工の可視化とレビューによるテストカント年尾洗い出し及び整理

手法名が変わっているなどあるかと思いますが,検索していただけると沢山の情報を見つけることができます。

■テスト技法からテストメソドロジへの進化を目指して

実は先ほどの手法の提唱者によるパネルディスカッションがJaSST’09 Tokyo のクロージングパネルとして行われています。

タイトルは「テスト技法からテストメソドロジへの進化を目指して」です。
このタイトルからわかるとおり,テストは戦略的に行うべきものであるという強いメッセージが発せられています。

テストというとテストケースを作成することだけに注目があつまりがちですが,エキスパートに於いてはそこはもはやある程度解決された世界であって,全体としてどう有機的に機動的に高品質にテストという活動を動かしていくかを議論をしています。

パネルではメソドロジの領域について議論をしていますが,テスト分析設計という範囲に絞れば現在は「テスト設計コンテスト」が毎年開催されて盛り上がっていますね。この動きから見るにテスト分析設計手法については研究は続きつつ普及期に入っているとみていいと思います。

■おわりに

簡単に仕様分析設計手法について,リンクの引用ベースですが紹介しました。
本書で直接的に取り上げてはいませんが,関連する先進情報として抑えておき,本書を読破後に参照いただくと良いのではないかと思います。

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